『認知のふしぎに迫る 共感覚の科学Q&A』刊行記念イベントに登壇しました

2026年7月4日、東京大学出版会 新刊連動講座
横澤一彦先生 著『認知のふしぎに迫る 共感覚の科学Q&A』刊行記念イベントに登壇しました。

今回のイベントでは、横澤一彦先生、浅野倫子先生、共感覚者の方々、そして漫画を担当された だてまいさんとともに、共感覚についてさまざまな角度からお話しする機会をいただきました。

私は、漫画家のだてまいさんと一緒に「共感覚についての4コマ漫画のできるまで」というパートでお話ししました。

共感覚を、わかりやすく届けるために

『認知のふしぎに迫る 共感覚の科学Q&A』では、共感覚という複雑で個人的な感じ方について、Q&A形式でわかりやすく解説されています。

その中で、理解の助けとなる4コマ漫画が入っています。
私は今回、専門的な研究内容を、読者に届きやすい形にするために、4コマ漫画の構成や伝え方の部分で関わらせていただきました。

共感覚は、とても繊細で個人的な感じ方です。
そのため、簡単にしすぎると誤解につながりますし、反対に説明しすぎると、漫画としての読みやすさが失われてしまいます。

専門的な正確さと、読者に届くわかりやすさのバランス。

この点が、4コマ漫画制作で特に大切だったと感じています。

Q37「黄色い声」は共感覚?

イベントでは、Q37「黄色い声」を例にお話ししました。

「黄色い声」という言葉は、日常でもよく使われる表現です。
声に「黄色」という色の言葉が重なっているため、共感覚を考える入口として、とても身近なテーマでした。

ただし、日常的な比喩表現としての「黄色い声」と、実際に音や声に色を感じる共感覚は、同じものではありません。

その違いを、難しくなりすぎず、でも雑にならないように伝えることが大切でした。

4コマ漫画にすることで、読者の方が
「それってどういうこと?」
「そういう感じ方もあるんだ」
と、自然に考えるきっかけになればと思っています。

感じ方の違いを大切にする社会へ

今回のイベントには、198名もの方が参加されたそうです。
Q&Aにも多くの質問が寄せられ、共感覚への関心の高さを感じました。

共感覚を知ることは、単に特別な感覚について知ることだけではありません。

人によって、感じ方や学び方、世界の受け取り方は違う。
そのことを知る入口にもなると思います。

教育・保育・療育の現場でも、子どもたちの感じ方や学び方の違いを大切にする視点は、とても重要です。

今回の4コマ漫画やイベントが、共感覚への理解を広げるとともに、感じ方の違いをやさしく受け止めるきっかけになれば嬉しく思います。

中央:横澤一彦先生 ▶一般社団法人共感覚研究所所長・代表理事,東京大学名誉教授,日本国際学園大学経営情報学部卓越教授。工学博士。認定心理士。専門は認知心理学。著書は『共感覚──統合の多様性』(共著,勁草書房,2020年),『つじつまを合わせたがる脳』(岩波書店,2017年),『視覚科学』(勁草書房,2010年)ほか多数

右:だてまいさん ▶漫画家、デザイナー。作品に『てくてく瀬戸日記』など。

左:久保みどり▶はなはなみかん合同会社代表

ご関係者の皆さまへ

横澤先生、浅野先生、登壇者の皆さま、東京大学出版会の皆さま、日本心理学会 認定心理士の会の皆さま、このたびは貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。

また、漫画を担当された だてまいさんと一緒に制作過程についてお話しできたことも、とても嬉しい時間でした。

今後も、
研究を実践へ、実践を研究へ。

専門的な知見を、教育・保育・療育の現場や一般の方にも届きやすい形にしていくこと。
そして、現場で生まれた気づきや実践を、教材・発表・実践研究として形にしていくこと。

その両方を大切にしながら、活動を続けていきたいと思います。

・2024年5月一般社団法人共感覚研究所Q&A4コマ漫画の制作協力を担当しました。

・2026年7月 横澤一彦先生著『認知のふしぎに迫る 共感覚の科学Q&A』の書籍企画に協力し、刊行記念イベントにも登壇しました。

専門的な研究を、4コマ漫画を通して、わかりやすく届けるお手伝いをしました。

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